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あとは頼みます。

ここまでは考えたので…

【読書】コーチング・マネジメント

読書
【本の読書記録パート5】 「コーチング・マネジメント」
 
相談上手になるために。Kindle版で。
初めてコーチングを学ぶ人には全部のエッセンスが詰め込まれた良本であるらしい。だけど、素人がいきなり読むのは難しいかも、と思いました。
コーチング・マネジメント―人と組織のハイパフォーマンスをつくる

コーチング・マネジメント―人と組織のハイパフォーマンスをつくる

 

 

要約

コーチの目標は、「自分で考え、自発的に行動を起こし、自分で評価出来る」部下を育成することで、何かを教えるというよりは、相手の意欲を高め、持っている 才能を目覚めさせることである。コーチングとは会話を重ねる事を通して、相手に目標達成に必要なスキルや知識を備えさせ、目標に向けての行動を促していくプロセス。上手く行かないのは、自分の能力・適性に気がついていない、知識が不十分、意欲を高める方法を知らないことに原因がある。指示ではなく、会話の質と量によって「自発的な行動」を促すことができる。

 

内容

コーチング・フロー

  • ステップ1 現状の明確化
  • ステップ2 望ましい状態の明確化
  • ステップ3 現状と望ましい状態とのギャップを把握する
  • ステップ4 行動計画の立案
  • ステップ5 フォローと振り返り
 
  • ステップ1・2【現状の明確化・望ましい状態の明確化】
コーチにとって重要なのは、クライアントができるだけ自由に何でも話せるようにすること。最初は荒唐無稽な話でよい。会話を広げ、会話を促進するのがコーチの仕事である。何を話すかに注意が向き過ぎてしまい、人の話を聞くことには価値が置かれていない。「聞き手」のほうは聞いているような顔をしながら次に自分が何を話すか考えているものである。自分の行っていることが聞かれていないと、焦りや不安、孤立感に陥り、最後には存在価値がないように感じてしまう。ただ、「私の話を聞いてほしい」…これが聞いてほしい人の望みである。自分の話を聞いてほしいと思っている人の方が潜在的にたくさんいる。人が話すという行為には、単に相手に情報を伝達させるだけでなく、言葉にしてアウトプットすることで、自分のアイデアを認識することができる。
 
  • ステップ3【現状と望ましい状態のギャップを把握する】
「頭でわかっていること」と「行動」とのギャップを双方向のコミュニケーションによって埋めていく。一方方向ではなく、双方向で意見を出し合い、それを検討する。行動に移すためのアイデアもまた双方向のコミュニケーションから生み出す。人はそれぞれタイプが違うため、各人を同じ方法で教育しても効果は期待できない。アイデアを発展させるには、使用する本人が「自分で見つけ出す」という過程を踏むことが必要。コーチに求められているは「教える」という立場から「自発的な行動を促す」という立場になること。人にとって管理されすぎること、自発性を奪われることは、何にも増して「悪」である。
 
  • ステップ4・5【行動計画とフォロー】
知識や頭で理解していることが必ずしも行動に移せるわけではない。アイデアを生み出す事と、それを発展させ行動に移して行くことでは、別のプロセスが重要。行動が伴わないならそれはアイデアではない。自発的に動けるようにするには、動きたくなるような環境を整えること。具体的でビジュアルで、自分の内側ではっきりとイメージできる目標しか達成されない。人が目標達成に向けて行動し続けるには、たったひとりで目標に挑むというイメージから自由になって、十分なリソースや協力体制があるという実感が必要である。目標を見て触って感じられるものにする。教えるのではなく、複数の見方ができるように質問をする。
 
 
【コーチは要求する】
誰でも自分の欲求を直接的に言葉に出すことには抵抗がある。ひとつは要求が通らない、拒絶されたときのショックを恐れるから。もう一つは本心をさらけ出してしまうことに対する恐れである。コーチはリスクは承知で要求する。もちろん断られたり、拒絶されることもあるが、すべてはそこから始まる。何でもすんなりいくという幼稚な「シナリオ」を捨てて、要求したら断られることが多々あるというスタンスに立って、再度要求します。毅然として要求する。要求することを恥だとする文化も残っている事は事実だが、それでも要求する力をもつ。人に要望することに対して否定的な考えを持っている人が多い。それは、要求する行為が「弱い人間のすること」というイメージを持っているから。しかし、実際には勇気と自己信頼、他者への信頼があるからこそ要望できる。要求する事は物事をはっきりさせたり具現化するための効果的なコミュニケーションである。
 
【人の四つのタイプ】
同じことを言っても人のタイプによって受け止め方は様々であり、人には4つのタイプがある。タイプを知ることの意味はお互いの価値を認めていくことで、自分の特質を活かせる。あくまでも、タイプ分けはコミュニケーションの可能性を広げるための一つの視点として利用する。
①支配型【コントローラー】
特徴:野心的、支配的、仕事優先、起業家、人の話はあまり聞かない)
関わり方:コントロールしようとしない。単刀直入に話をする。
 
②促進型【プロモーター】
特徴:アイデアマン、ムードメーカー、大雑把、お調子者、変化や混乱に強い
関わり方:アイデアが拡散しやすいので、「どのテーマに絞るか」を方向性を見出してあげる。ネガティブなアプローチは避ける。
 
③分析型【アナライザー】
特徴:慎重、データ分析、計画、客観的、失敗の怖れ、変化や混乱に弱い
関わり方:初めから大きな変化と行動を求めない。感情表現が苦手なので、内面に注意を向ける。データを与える。
 
④支持型【サポーター】
特徴:援助、穏やか、協調性、他人の気持ちに敏感、決断力が乏しい
関わり方:NOと言える環境を作る。言葉として出てこなくても彼らが欲求していることを見つけてあげる、認めてあげる。
 
【効果的な質問】
オープン(5W1H)とクローズ(YES/NO)がある。
基本的にはオープンを使用し、脅迫に近いクローズは用いない。 
「WHAT」…問題の奥に有る潜在的な問題を明確にする
「HOW」…アイデアを発展させる
「WHO」…責任の所在をはっきりさせる
「WHEN」…タイミングを決定する
「WHY」…5W1Hの中で「WHY」についてはクローズドクエスチョンとして用いられていることが多い。「なぜ?」と聞くと、相手を萎縮させ創造的な行動を奪ってしまう。「WHY」は直接関係のない第3者をテーマを考える場合は友好的である。
 アクレッジメントとは、相手に現れている違いや変化、成長や成果に気付き、それを言語化してどんな貢献や効果をもたらしているのか具体的事実として相手にはっきり伝えること。
 
感想

コーチングのイメージとして椅子に座って2人がキャンパスに座っている様子が描かれている。
椅子に座って2人が同じ方向を向き、大きなキャンパスにクライアントがビジョンを描く。コーチはクライアントがよりリアルにビジョンが描けるように、質問を投げかけ引き出していく。「今一緒にキャンバスに向かって話している」という状況をイメージする。
 このイメージを持つことで自分または相手の意図がきちんと伝わって いるか、目標に対してのビジョンを掴めているかどうか、会話をしながら課題を整理する術を覚えた。今までは会話の中で相手の感情を気にかけることに意識を 削がれていたが、このイメージを持って人と会話することで仕事のスピードが格段に上がっている気がする。
 
本書にあった「まったく同じボールを、相手が受け取りやすい放物線で返す」というのは、相手との違いを認めて、相手の適性を理解することが前提にある。誰もがTPOに応じて、球種を使い分けられる訳ではない。そもそも、「ボールの投げ方」を知らない人だっていることを認識する。ただし、言葉のキャッチボールをしている中で相手から「身もしないで投げ捨てる」、「強いボールをぶつける」という身勝手な態度が見受けられる場合には、どんな相手であれこちらの要求を毅然とした態度で伝える。不利益を被ることを容認する必要はない。おかしいと感じることをはっきり伝えるのは、嫌われる勇気の「個を最優先とする」生き方に通じる。つまりは、「自分の信じる最善の道を選ぶ」ってことは常に心の中に留めておくべし。とかなんとか思いつつ、社会で生活する上で何でもかんでも不用意には発言できないけど、そういう意識を持つことが大事。
 
「人の適性を判断する」というキーワードでちょっぴり他人に優しくなれた気がする。誰もが「苦手」を持っているものだから。人の個性はそれぞれあって、違うからこそ面白いし、他人の長所を利用しなくては。
 
おわり。