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あとは頼みます。

ここまでは考えたので…

【読書】佐藤可士和の超整理術

【読書記録パート25】

佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)

佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)

内容

アートディレクターの仕事

コミュニケーション戦略を総合的に立案し、デザインの力で目に見えるかたちにしていく仕事=「ドクター」である。
一見、アーティスティックに自己表現をしているのではと思われがちだが、実はドクターのようにクライアントを診断し、問題を解決していくといったほうがふさわしい。自分が勝手なイメージを作り上げるのではなく、クライアントから問診のごとくヒアリングを重ね、相手の抱える課題や伝えたいことをきちんと整理することで、表現するべきかたちが必然的に見えてくる。

アートディレクションは自己表現が原動力ではない。答えはいつも、自分ではなく相手のなかにある。それを引き出すために、相手の思いを整理するということが、すごく重要になってくる。

注目される表現とは

「広告なんて誰も見ていない」これは、会社に入って間もない頃に実感したこと。会議で難しい用語が飛び交い、商品のアピールポイントや表現の話は白熱しているが、もっと根本的なことにはなかなか触れられずにいる。 広告を発信する側としては、伝えたいことはたくさんあって、一般の人たちも当然注目してくれるものと思い込みがち。ところが、受け手側というのは、発注者側のそんな思いなど、ほとんど意に介していない。

どんなにカッコイイ作品を作っても、本当の意味で人の関心を引かなければ意味がない。単に奇抜なだけの表現は、瞬間的に注目されるだけで、すぐに記憶から消えてしまう。例えるなら、こどもが隠れていた物陰から出て来て、「わっ!」と驚かせるようなもの。 商品の本質をきっちり捉えて効果的に表現してこそ、心に残るものを作ることができる。
大切なのは自己表現ではない、どう人々に伝えるか。

問題の状況

問題の状況には2つパターンがある。

①商品価値が本当にない = 「既に世の中に溢れている、全く時代にそぐわないもの」
⇒×:どうにもできない。

②本当は良いものなのに商品のよさが正確に伝わっていない。
⇒◯:クライアントがアピールしたいポイントを整理して、きちんとよさを伝える。

問題解決のプロセス

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「空間」の整理術

前提として、「すっきりした空間を作ることで仕事の効率が上がり、リスク回避になる」というポジティブな目標をもつこと。
整理とは、自分のなかの不安やとりあえずとの闘い。捨てるモノを決めるためには、プライオリティをつけることが不可欠。厳しく自問自答して、下位のものは時間軸で区切って処分する。
せっかく整理したモノを再び増やさないためにも、定期的な見直し(アップデート)が書かせない。
目の前の作業環境をすっきりさせておくために、モノは常に定位置に置き、使ったらすぐ戻すこと。すぐに整理できないモノの避難場所となる、フリースペースを設けておく。
空間の整理は、フレームの形状を決めて入れ子構造にするとコントロールしやすい。
フォルダのように入れ子にしてしまえば、見た目は驚くほどすっきりする。ボックスの中は多少粗雑になっていてもかまわない。視覚的な効果が精神的な効果をもたらしている。

実例①:極生

方法:取り除くべきネガティブな要因を取り除くまたはプラスに転換する

negative:ビールの廉価版 ⇒ positive:カジュアルに楽しめる現代的な飲み物
negative:コクが足りない ⇒ positive:ライトで爽やかな飲み口

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実例②:明治学院大学のマーク

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<校風のイメージ>
negative:「地味、インパクトに欠ける、押しが弱い、存在感がない」
positive:「控えめ、品がある、奥ゆかしい、流行に流されない」

⇒「控えめながらボランティア精神に富んだ芯の強さがある」というビジョン。

色:黄色…赤や青は主張が強過ぎる色。控えめだけどアイデンティティはしっかりとしているという校風を表現。 書体:知的でオーセンティックな品のよさがあり、モダンな雰囲気もある。

視点をみつける

大事なものをより大切に扱うため、モノを捨てる。

・定期的にアップデートする → モノを増やさないため
・モノの定位置を決め、使用後はすぐ戻す → 作業環境をすっきりさせるため
・フレームを決めてフォーマットを統一する → わかりやすく分類させるため

情報や思考の整理の最終的な目標といえば、「ビジョン=あるべき姿に近づくこと」
あるべき姿=理想的な作業環境。

感想

デザインとは自己表現ではない。対象の中にある良さを引き出すこと。

問題解決のプロセスはロジカルシンキングで学んだ方法と同じ。
複眼的思考から立ち位置をずらし、課題の要素を並べ替えたり、組み合わせたり。 クリティカルに向き合い、対象の本質を見出す。

整理のマインドセットを持つ。 「失敗」と「整理」は必要不可欠。 不要なものを削ぎ落として、良さを見出す。音圧を稼ぐコンプレッサーとしての役割。

整理が上手くなったら、MIXも上手くなるかも…。